【2026年最新】Google広告のカスタムオーディエンス(カスタムセグメント)とは?設定方法と活用例を解説

Google広告に「カスタムオーディエンス」という機能があるのをご存知でしょうか。キーワードやURL、アプリを指定するだけで、購買意欲の高い層にアプローチできる強力なターゲティング機能です。
この記事では、2026年時点の正しい仕様にもとづいて、Google広告のカスタムオーディエンス(現在の正式名称は「カスタムセグメント」)の仕組み、設定方法、活用例、そして効果測定の注意点までを解説します。
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Google広告のカスタムオーディエンスとは
Google広告のカスタムオーディエンスとは、Google広告で使えるオーディエンスターゲティング機能の1つです。キーワードやURL、アプリを指定することで、自社のサービスや商品を購入してもらえそうな層にアプローチできます。
Googleがあらかじめ用意している「アフィニティセグメント」や「購買意向の強いセグメント」では粒度が粗すぎる、という場合に、広告主が自分の手でオーディエンスを定義できるのが最大の特徴です。
例えばランニングシューズを販売する企業であれば、Googleの既製カテゴリである「スポーツファン」ではリーチが広すぎます。
そこで「フルマラソン 完走」「サブ4 トレーニング」といったキーワードや、マラソン専門メディアのURLを指定することで、「熱心なマラソン愛好家」という自社に最適なオーディエンスを自作できるのです。
【重要】現在の正式名称は「カスタムセグメント」
まず押さえておきたいのが名称の問題です。かつてGoogle広告には、以下の2つの機能が別々に存在していました。
- カスタムアフィニティ:ユーザーの「興味・関心」にもとづいてターゲティングする機能
- カスタムインテント:ユーザーの「購買意欲・購入検討」にもとづいてターゲティングする機能
この2つが統合されて生まれたのが「カスタムオーディエンス」であり、その後さらに管理画面上の名称が「カスタムセグメント(Custom Segments)」に変更されました。
つまり、「カスタムオーディエンス」「カスタムセグメント」「カスタムアフィニティ」「カスタムインテント」は、実質的に同じ機能を指しています。 現在のGoogle広告の管理画面やヘルプで表記されているのは「カスタムセグメント」です。
【要注意】Meta広告の「カスタムオーディエンス」とは別物です
ここが最も多くの人が混同するポイントです。
Meta広告(Facebook・Instagram)にも「カスタムオーディエンス」という同名の機能がありますが、中身はまったく異なります。
Google広告のカスタムオーディエンス(カスタムセグメント) | Meta広告のカスタムオーディエンス | |
使うデータ | キーワード・URL・アプリ(Googleが保有するシグナル) | 自社の顧客リスト(メールアドレス・電話番号など)、サイト訪問履歴、動画視聴履歴など |
主な目的 | 新規ユーザーの開拓 | 主に既存顧客・接触済みユーザーへの再アプローチ |
顧客リストのアップロード | 不可 | 可能 |
つまり、Google広告のカスタムオーディエンスは「自社の顧客データをアップロードする機能ではありません」。あくまでキーワード・URL・アプリという「関心のヒント」をGoogleに与えて、それに合致しそうな新しいユーザーを探してもらう機能です。
Google広告で自社の顧客リストを使いたい場合は、「カスタマーマッチ」という別の機能を使います。
また、自社サイトの訪問者に再アプローチしたい場合は「データセグメント(旧・リマーケティング)」を使います。ここを取り違えると、まったく意図しない配信設計になってしまうため注意してください。
カスタムオーディエンスで設定できる3つのターゲティング
カスタムオーディエンスでは、以下の3つの入力項目を使ってオーディエンスを定義します。
①キーワードにもとづいたターゲティング
商品やサービスに関連するキーワードを入力します。入力時には、そのキーワードをどう解釈するかを2種類から選択できます。
- 「これらのいずれかの興味 / 関心や購入意向を持つユーザー」(デフォルト設定) 入力したキーワードのカテゴリに関心を持っている、あるいは購入に向けて情報収集しているユーザーに広告が表示されます。
- 「Googleでこれらのいずれかのキーワードを検索したユーザー」 実際にそのキーワードをGoogleで検索した履歴を持つユーザーに広告が表示されます。より購買意欲の高い層に絞り込めますが、その分リーチは狭くなります。
なお、後者のオプション(実際の検索履歴)がそのまま機能するのは、デマンドジェネレーションや動画(YouTube)などGoogleの自社プロパティに配信するキャンペーンのみです。
ディスプレイキャンペーンに設定した場合は、自動的に『興味 / 関心や購入意向を持つユーザー』として扱われます。
②URLにもとづいたターゲティング
ターゲットとなるユーザーが訪問しそうなWebサイトのURLを入力します。
ここでよくある誤解があります。指定したURLのサイトに広告が掲載されるわけではありません。入力したURLに類似したサイトを閲覧しているユーザーに対して広告が表示される仕組みです。
そのため、競合他社のサイトURLを入力すると、「競合サイトを見ているような層(=自社商材への関心が高い層)」にアプローチできる、という使い方が可能になります。これはカスタムオーディエンスの中でも特に実践的な活用法です。
③アプリにもとづいたターゲティング
ターゲット層が使っていそうなアプリ名を入力します。入力したアプリと類似したアプリをダウンロード・利用しているユーザーに広告が表示されます。
「場所」の指定は現在の入力項目ではありません
古い解説記事では、カスタムオーディエンスの入力項目として「場所」が挙げられていることがあります。
これはカスタムアフィニティ時代の仕様であり、現在のカスタムセグメントの入力項目はキーワード・URL・アプリの3つです。地域を絞りたい場合は、キャンペーンの地域ターゲティング設定で行います。
カスタムオーディエンスを利用できるキャンペーン
カスタムオーディエンスは、すべてのキャンペーンタイプで同じように使えるわけではありません。ここは見落とされがちですが、成果に直結する重要なポイントです。
キャンペーンタイプ | カスタムオーディエンスの利用可否・挙動 |
ディスプレイ | ○ キーワード・URL・アプリすべてが機能する。最も相性が良い |
デマンドジェネレーション(旧ファインド) | ○ すべての入力項目が機能する(YouTube、Discover、Gmailに配信) |
通常のショッピング | × 利用不可 |
検索 | 検索キャンペーンではそもそも利用できないので注意 |
P-MAX | △ 直接のターゲティングではなく「オーディエンスシグナル」としてAIへのヒントに使われる |
特に注意したいのが検索キャンペーンです。検索キャンペーンでカスタムオーディエンスを設定しても、URLやアプリの入力は反映されず、キーワードのみが参照されます。
「URLで競合サイトを指定したのに効かない」というトラブルの多くは、この仕様を知らずに検索キャンペーンで設定しているケースです。
またP-MAXでは、カスタムオーディエンスは配信対象を限定する「ターゲティング」ではなく、AIに学習のヒントを与える「オーディエンスシグナル」として機能します。設定しても、そのオーディエンス以外にも配信される点を理解しておきましょう。
Google広告の管理画面から、以下の手順で設定します。
- Google広告にログインし、上部メニューの「ツール」をクリックします(旧UIでは「ツールと設定」)
- 「共有ライブラリ」内の「オーディエンスマネージャー」をクリックします
- 「カスタムセグメント」タブを選択し、「+」ボタンから新規作成します
- セグメント名を入力します(後から識別しやすいよう「競合サイト閲覧層」「マラソン愛好家」など、内容がわかる名前を推奨します)
- キーワード・URL・アプリを入力し、ターゲティング条件を設定します
- 保存後、キャンペーンまたは広告グループの「オーディエンス」設定から、作成したカスタムセグメントを追加します
なお、キャンペーンの編集画面から直接カスタムセグメントを新規作成することも可能です。
「ターゲティング」と「モニタリング」の違いを理解する
オーディエンスを追加する際には、必ず「ターゲティング」か「モニタリング(オブザベーション)」かを選びます。この違いを理解していないと、配信量が想定と大きくズレます。
- ターゲティング:設定したオーディエンスにのみ広告を配信します。リーチは狭まりますが、精度は高まります
- モニタリング:配信対象は絞らず、そのオーディエンスの成果を計測するだけです。入札単価の調整も可能です
まずはモニタリングで各オーディエンスの成果を計測し、成果の良いセグメントが判明してからターゲティングに切り替える、という進め方が安全です。
設定は「OR条件」であることを覚えておく
カスタムオーディエンスに入力した複数のキーワード・URL・アプリは、AND条件(すべてを満たす)ではなくOR条件(いずれかを満たす)で解釈されます。
「キーワードAかつキーワードBに関心があるユーザー」という絞り込みはできません。条件を追加すればするほどオーディエンスは広がっていくということです。精度を高めたいときに条件を足していくと逆効果になるため、この点は必ず押さえておきましょう。
カスタムオーディエンスの活用例
カスタムオーディエンスは、様々なマーケティング目標に合わせて活用できます。
競合サイトの閲覧層にアプローチする
URLベースのターゲティングで競合他社のサイトを指定し、「競合サイトのような比較検討コンテンツを見ている層」に広告を配信します。
すでに検討フェーズに入っているユーザーに対して、自社の差別化ポイントを訴求するクリエイティブを当てることで、比較検討の土俵に上がることができます。カスタムオーディエンスの中でも、最も費用対効果が期待できる使い方の一つです。
新規顧客の獲得(リマーケティングとの併用)
リマーケティング(データセグメント)はすでに自社サイトを訪問した層にしか配信できないため、母数が頭打ちになります。
カスタムオーディエンスを併用することで、まだ自社を知らない新規層へリーチを拡大できます。「リマーケティングで刈り取り、カスタムオーディエンスで新規を開拓する」という役割分担が基本形です。
情報収集段階の潜在層を掘り起こす
キーワードベースのターゲティングで、購入直前ではなく「情報収集段階」のキーワード(例:「〇〇 とは」「〇〇 比較」)を指定します。すぐにコンバージョンはしませんが、認知獲得と将来の見込み客のプールづくりに有効です。
業種別の活用イメージ
- ECサイト:競合ECモールや商品比較サイトのURLを指定し、購買検討中のユーザーにディスプレイ広告で商品を訴求する
- BtoB商材:業界メディアや専門情報サイトのURLを指定し、情報収集中の担当者層にホワイトペーパーを訴求する
- 地域密着型ビジネス(不動産・工務店・クリニックなど):地域名を含む検討キーワードを指定し、地域ターゲティングと掛け合わせて配信する
「類似ユーザー」は現在使えません
Google広告の「類似セグメント(類似ユーザー)」は2023年8月をもって完全に廃止されました。 サードパーティCookieの制限などプライバシー保護の潮流を受けた措置で、すべての広告グループ・キャンペーンから削除されています。
現在、類似セグメントの代替として位置づけられているのは以下の機能です。
- 最適化されたターゲティング:設定したオーディエンスをヒントとしつつ、コンバージョンする可能性の高いユーザーへ自動的に配信を拡張する機能
- オーディエンス拡張:設定したオーディエンスに近い層へリーチを広げる機能
- カスタマーマッチ:自社の顧客リスト(メールアドレス等)をアップロードして活用する機能
「類似ユーザーを設定しよう」と書かれた記事を見かけたら、それは2023年以前の情報です。
カスタムオーディエンス活用で成功する5つのポイント
カスタムオーディエンスの活用で成功するためには、以下の5つのポイントがあります。
①ターゲットを明確に定義してから設定する
「誰に届けたいのか」が曖昧なままキーワードやURLを入力しても、Googleに正しいシグナルは伝わりません。ペルソナを言語化し、「その人がどんな言葉で検索し、どんなサイトを見て、どんなアプリを使っているか」を書き出してから設定に入るのが鉄則です。
②キーワード・URL・アプリを組み合わせる
3つの入力項目のうち1つだけを使うより、複数を組み合わせたほうが、Googleのアルゴリズムがオーディエンス像をより正確に把握できます。ただし前述のとおりOR条件のため、闇雲に増やすとリーチが広がりすぎる点には注意してください。
③絞り込みすぎない
条件を厳しくしすぎると、オーディエンス規模が小さくなりすぎて配信量が確保できず、機械学習も進みません。結果としてCPAが悪化するケースがあります。設定画面に表示されるリーチ推定値を確認しながら、適度な規模を保ちましょう。
④セグメントごとにクリエイティブとリンク先を変える
競合検討層と情報収集層では、刺さるメッセージがまったく異なります。セグメントを分けたなら、広告文・バナー・遷移先LPもそれぞれに最適化することで、初めて分割した意味が生まれます。
⑤コンバージョン済みユーザーを除外する
すでに購入・問い合わせを完了したユーザーに広告を配信し続けるのは、予算の無駄であるだけでなく、ユーザー体験も損ないます。コンバージョンユーザーのリストを作成し、除外設定を忘れずに行いましょう。
2026年のGoogle広告における位置づけ
近年のGoogle広告は、AIによる自動最適化へと急速に舵を切っています。2026年現在、検索キャンペーンでは「AI Max(AI最大化設定)」が導入され、AIが検索意図を解釈して配信を自動的に拡張する仕組みが主流になりつつあります。
P-MAXも同様に、AIが配信面とオーディエンスを最適化します。
このような自動化の潮流のなかで、カスタムオーディエンスの役割も変化しています。かつてのように「配信対象を厳密に限定するための道具」というより、AIに対して「どんな人に届けたいのか」を正確に伝えるためのシグナルとしての性格が強まっているのです。
だからこそ、精度の高いカスタムオーディエンスを設計することは、依然として重要です。AIに与えるヒントの質が低ければ、AIの出す答えの質も上がりません。
また、サードパーティCookieの規制が進むなか、カスタムオーディエンスがGoogle自身の保有するシグナル(検索履歴・閲覧傾向・アプリ利用状況)にもとづいて機能する点も見逃せません。
Cookieに依存した従来型のリマーケティングが精度を落としつつある今、その補完手段としての価値はむしろ高まっています。
カスタムオーディエンスに関するよくある質問
Q. カスタムオーディエンスは廃止されたのですか?
廃止されていません。名称が「カスタムセグメント」に変わり、旧「カスタムアフィニティ」「カスタムインテント」が統合されただけです。廃止されたのは「類似セグメント(類似ユーザー)」であり、こちらと混同しているケースが多く見られます。
Q. 自社の顧客リストをアップロードできますか?
カスタムオーディエンス(カスタムセグメント)ではできません。顧客リストを活用したい場合は「カスタマーマッチ」機能を使用します。Meta広告の同名機能と仕様が異なる点に注意してください。
Q. どのくらいの期間で成果を判断すべきですか?
Googleの機械学習が安定するまでには一定の期間とデータ量が必要です。設定変更の直後に判断せず、最低でも2〜4週間ほどはデータを蓄積してから評価することをおすすめします。
電話問い合わせの分析まで含めて、初めて効果測定は完成する
ここまでGoogle広告のカスタムオーディエンスについて解説してきました。購買意欲の高い層にアプローチできる、非常に有効な施策です。
ただし、「配信して終わり」では成果は伸びません。広告を見たユーザーがどのように問い合わせに至ったのかを正確に把握し、その結果をもとにセグメントを改善していく必要があります。
ここで多くの企業が見落としているのが、電話での問い合わせです。
不動産、工務店、医療、BtoB商材、地域密着型サービスなど、最終的な問い合わせが電話で発生する業種は数多くあります。ところがWeb上の計測だけでは、その電話が「どのカスタムオーディエンス経由の広告を見てかかってきたのか」を判別できません。
その結果、実は最も成約を生んでいたセグメントの評価が不当に低くなり、逆にWebフォームだけを見て「効果がない」と判断して停止してしまうといった誤った意思決定につながります。
カスタムオーディエンスの効果を正確に測定するには、電話問い合わせのデータを広告データと紐づけて把握できる仕組みが不可欠です。
さらに近年は、Google広告のAIによる自動最適化が成果を大きく左右します。電話コンバージョンのデータをGoogle広告に戻すことで、AIは「Web上では追えないが、実際には電話で成約している優良顧客」の特徴を学習できるようになります。これは自動入札の精度そのものを引き上げることにつながります。
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