有料老人ホームの入居者獲得はどうすればいい?老人ホームの集客方法とは

有料老人ホームでは入居率をいかに高めるかが重要になっています。老人ホームでさえも高い入居率を維持できなければ、倒産せざるを得ないのが実情です。実際に大手が老人ホームの事業から撤退している事例もあります。
ではどのように入居者を獲得していけばよいのでしょうか。この記事では有料老人ホームがどのように入居者を獲得していけばいいのか、その集客方法について紹介します。
有料老人ホームに関する現状
有料老人ホームは先ほども述べたように、入居者を確保して経営しなければなりません。有料老人ホームの入居率70%以上を確保する必要があると言われています。うまくいっている有料老人ホームは9割以上の入居率のところもあるでしょう。
入居率をあげるといってもライバルも多いため、簡単ではありません。そのため撤退する企業も増えているわけです。また介護に関する人材確保が難しいという問題もあります。慢性的な人手不足になっている事業者もあります。
こうした厳しい状況にはありますが、入居率をあげる手段はあるのです。ただそのためにはまず入居者のニーズをしっかりととらえなかればなりません。
入居者のニーズを把握するのが大事
入居率をあげるためにはまず有料老人ホームに入る人たちの入居ルートと入居のきっかけ、入居する際に知りたい内容を知っておく必要があります。
・有料老人ホームへの入居ルートは?
「高齢者向け住まいにおける運営形態の多様化に関する実態調査研究」によれば、入居ルートは本人・家族からの直接申し込みの多いことがわかります。
もちろん紹介事業者からの紹介やケアマネからの紹介も大きなウェイトを締めていますが、この2つを対して直接申し込みと同じ割合です。
つまり事業者やケアマネ任せでは不十分だとわかります。そのため本人やその家族が自分で有料老人ホームを探す際に、目に触れるようにしておく必要があるわけです。
出典:高齢者向け住まいにおける運営形態の多様化に関する実態調査研究
・入居するきっかけ
入居するきっかけは、一人暮らしの不安、家族からの呼び寄せがあります。ひとりで暮らしていると、万が一何かあった場合、誰も助けてくれない状況は不安です。
また家族と同居というのは、家族に迷惑がかかるので、子どもの近くの有料老人ホームに済むというのも選択肢になっているのでしょう。
出典:高齢者向け住まいにおける運営形態の多様化に関する実態調査研究
・事前に知りたかった情報は?
事前に知りたかった情報として最も多いのが、費用でした。たしかに有料老人ホームで費用が払えないでは問題ですよね。次にケア内容、医療がきています。老人ホームに入居した際に、どのようにケアされるのか、また医療体制はどうなっているのかは重要なポイントでしょう。
こうした情報をしっかりと明記しておくことが新規の入居者を獲得する際に必要な情報だというわけです。
出典:「介護に関する意識調査 報告書」(ベネッセ シニア・介護研究所)
有料老人ホームで入居者獲得のために必要な集客は?
ではこのような有料老人ホームに必要な情報を、どのようなツールを使って、宣伝していけばよいでしょうか。ここでは老人ホームで入居者獲得に必要な集客方法として、4つ紹介します。
・ホームページ
ホームページの作成は必須です。ただホームページは情報だけ掲載すればよいというものではありません。先ほど述べたように入居者が知りたい情報を載せていきましょう。また老人ホームの雰囲気も大切です。
どのような老人ホームなのか、スタッフの紹介も含めて、印象がわかるように作成してきましょう。
・ポータルサイトに登録する
有料老人ホームにはポータルサイトもたくさんあります。有料老人ホームを探す際に、こうしたポータルサイトを利用している人も多いです。そのためポータルサイトに登録することも有効な集客方法です。
当然ですが、こうしたポータルサイトは費用がかかります。どれくらいの費用がかかるのか、費用がかかる仕組みも含めてポータルサイトによって違います。予算が限られる場合は数を絞って活用するのがよいでしょう。
登録するポータルサイトを選ぶ際には、費用だけでなく自社の強みをアピールできるサイトを選びましょう。
・ポスティング・チラシ
ポスティングとチラシも有効な集客手段のひとつです。チラシには施設見学会の情報など、施設を知ってもらうイベントについて掲載していきましょう。ポスティングは施設の周囲に行うのが最適です。
ただポスティングは、一度実施すれば終わりではありません。定期的にポスティングすることで施設について知ってもらえます。また反応が悪ければ、ポスティングの場所を変更したり、チラシの中身を変更したりしましょう。
・Googleマイビジネス
GoogleマイビジネスはGoogleマップの地図上にホームの情報を掲載できるため、登録しておきましょう。Googleマイビジネスに登録しておくと、検索結果の上位に表示されることもあります。
無料で利用できますので、登録すべきツールです。ただ更新しないと検索結果の上位に掲載されません。写真を掲載したり、コメントに返信するなど、積極的に行っていきましょう。
・Web広告
有料老人ホームの集客において、Web広告は非常に有効な手段です。ターゲットとなる層に合わせた広告を配信することで、効率的に入居希望者を呼び込むことができます。
リスティング広告
GoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワード検索をしたユーザーに対して表示される広告です。「有料老人ホーム」や「介護施設」といったキーワードで検索したユーザーに対して、自社の老人ホームの情報を表示できます。
ディスプレイ広告
Webサイトやアプリ上に表示される広告です。画像や動画などを用いて視覚的にアピールできます。ターゲットとする年齢層や地域に合わせた広告配信が可能です。
SNS広告
FacebookやInstagramなどのSNSプラットフォーム上で配信される広告です。SNSのユーザー属性データを利用して、より詳細なターゲティングが可能です。
・イベント開催
施設見学会や体験入居などのイベントを開催することも、入居希望者を集める上で有効な手段です。実際に施設を見学してもらったり、体験入居をしてもらうことで、施設の雰囲気やサービス内容を直接感じてもらうことができます。
イベント開催の告知は、ホームページやチラシ、SNSなどで行うと効果的です。また地域住民との交流を深めるために、地域のイベントに出店したり、地域住民向けのセミナーを開催するのも良いでしょう。
・地域包括支援センターとの連携
地域包括支援センターは、高齢者の生活を支援する機関です。地域包括支援センターと連携することで、入居を検討している高齢者を紹介してもらえます。
地域包括支援センターとの連携を深めるためには、定期的に情報交換会を開催したり、施設の情報を共有することが重要です。
・紹介制度
入居者の家族や知人を紹介してもらう制度を設けるのも有効です。紹介者には特典を付けることで、紹介を促すことができます。
・口コミ対策
インターネット上の口コミは、入居希望者の意思決定に大きな影響を与えます。良い口コミを増やすためには、入居者や家族に対して丁寧な対応を心がけることが重要です。また、悪い口コミに対しては真摯に対応し、改善に努めることが大切です。
データを見て集客方法を改善しましょう
老人ホームも入居者を獲得するために集客は非常に重要です。ただ費用は限られています。そのため費用対効果が高い集客方法を重視したほうがよいです。有料老人ホームの場合、問い合わせはウェブだけでありません。
電話からの問い合わせも多いでしょう。その際にどの媒体から電話で問い合わせしてきているのかわからないため、電話問い合わせについては集客方法のデータに反映していない施設もあります。
そのため実際にはチラシの方がウェブよりも効果があったとしても、データとしてわからないわけです。そこで電話計測もふくめて、データを一元管理する必要が出てきます。
たとえばコールデータバンクは電話成果を含めた広告効果を100%計測し、すべての成果に至るマーケティングデータを一元管理。『広告運用改善』と『顧客管理改善』ができるツールです。
老人ホームのように電話問い合わせが多い業種に最適です。コールデータバンクについて詳しく知りたい方はこちらから確認してみましょう。