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iOS17でリンクにおけるトラッキング用のパラメーターを自動で削除する機能が追加

cookie規制

 

cookie規制が強まる中で、iOS17においてリンクにおけるトラッキング用のパラメーターを自動で削除する機能が、追加されました。今回の機能追加によってどのような影響が出るのでしょうか。

cookieとは

cookieを使うことで、ブラウザへユーザーの情報を残すことが可能になります。cookieが保存されていることで、ユーザーの追跡ができるため、各ユーザーに最適化された広告表示も可能です。

またアフィリエイト広告ではcookieを使うことで、どのサイトを経由して商品が購入されたかわかります。cookieには大きく分けて、1st party Cookieと3rd party Cookieがあります。

1st party Cookieとは

1st party Cookieとはウェブサイトから直接発行されるCookieで、アカウント情報などの保存に使われています。ショッピングサイトを利用するとIDとパスワードが自動で入力されると思いますが、それが1st party Cookieです。そのため1st party Cookieは所有者のドメインのみで有効なcookieです。

1st party Cookieは広告のコンバージョン計測に役立ちます。コンバージョンしたユーザーと、広告をクリックしたユーザーとを紐づけることで、計測ができるようになるわけです。

3rd party Cookieとは

3rd party Cookieとは第3者のドメインによって生成されるCookieで、ウェブサイトを移動してもユーザー情報が保存されます。そのためユーザーの行動履歴が把握できるようになり、広告のターゲティングに有効です。

3rd party Cookieを利用することで、それぞれに最適化された広告を表示できます。ウェブサイトを移動しても、同じ広告を表示することが可能になるわけです。

cookie規制とは

広告の計測やリターゲティングに重要な役割を果たしてきたcookieですが、個人情報の問題から、規制されるようになっています。今までデータは取得した企業側のものでしたが、現在データはユーザー側の持ち物であるということが明確化されているわけです。

現在、safariでは3rd party Cookieは禁止されています。Googleも今後廃止予定であるため、3rd party Cookieを使ったリターゲティング広告は難しくなるでしょう。

また1st party Cookieも規制の対象となっており、cookieが削除されると、どの広告を経由して商品が購入されたかわからなくなります。そのため各社対応に追われている状況です。

 

Cookie規制でどんな影響が出るの?今後の予測は?

iOS17で実装された機能

今回、iOS17では、この1st party Cookieで利用されているパラメーターを、自動で削除する機能が追加されました。ただしパラメーターは、常に削除されるわけではなく、メールやメッセージで他人にリンクを共有するときや、Safariでプライベートブラウズモードを使用しているときのみとなっています。

今後の影響は?

今回のパラメーター削除の影響は限定的だと考えられます。ただし今後、1st party Cookieが使用できなくなる可能性は高いでしょう。現時点でもITPの導入により、Safariでは7日間しか1st party Cookieを保持できません。

Appleは「Private Click Measurement(PCM)」を提供し、ドメインを横断したトラッキングを規制すると同時に、広告の計測ができるようにしています。PCMは誰が広告をクリックしたのかの情報は収集しないというもので、Appleが導入を進めているものです。

Appleが情報を収集して結果を通知する仕組みのため、トラッキングの主導権がプラットフォーム側からApple側に移ったとも考えられます。またラストワンクリックの結果しか収集できないため、アトリビューション分析やリターゲティング広告はできません。

現時点で大きな影響はありませんが、今後さらに規制は進み、1st party Cookieを使ったトラッキングは難しくなるでしょう。

iOS17で必要な対策は?

iOS17のアップデートは今後も行われるはずですが、どのような対策が考えられるでしょうか。

今後の動向を注視する

今後もAppleのプライバシーに関するアップデートは行われるはずです。アップデートの詳細がわかれば、今後の対策も行いやすいでしょう。広告運用者は、Appleの取り組みについては注視していく必要がありそうです。

プライバシーに配慮した運用が必要

プライバシーに配慮した運用が必要になってきます。cookieの同意など、プライバシーを重視していない企業は信頼されない可能性があります。最近ではプライバシーに配慮したトラッキングツールもありますので、そうしたツールを活用していくのがよいでしょう。

定期的な対応

キャンペーントラッキングURLが影響を受ける場合は、他のパラメーターを活用する必要があります。こうした対応は常に必要になるので、定期的な見直しと対応が必要となってくるでしょう。

まとめ

iOS17でリンクにおけるトラッキング用のパラメーターを、自動で削除する機能が追加されることで、どのような影響があるか、またその対策について書いてきました。今後もさらに変更があると考えられますので、マーケティング担当者はその動向を注視しておきましょう。

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