ブランドセーフティの対策不足でブランド価値を毀損した!広告配信の方法を見直そう
ブランドセーフティという言葉をご存知でしょうか。現在、ウェブ広告を出すことでサービスの提供にプラスになるのではなく、むしろマイナスになるケースも出てきています。そのためブランドセーフティに対する正しい知識を身につける必要があるのです。
そこでこの記事ではブランドセーフティについての説明、さらにブランドセーフティを守るために必要な対策について説明します。
ブランドセーフティとは
そもそもブランドセーフティとはどのような意味でしょうか。セーフティーは安全性という意味ですので、ブランドの安全性というのがブランドセーフティの意味です。つまりブランドの安全を守るための取り組みだと言えます。
現在、ウェブ広告を出している企業が多いため、自社の広告が意図していないサイトで表示されることがあります。そのためブランドの価値が毀損しないようにする必要性が出てきているわけです。
ブランドセーフティが問題になる理由
ブランドセーフティが重要になっている理由は、ウェブ広告で意図しないサイトに広告が出稿される事例があるからです。こうした事例はすでに存在しています。たとえば2017年6月に、YouTubeに投稿された反社会的な動画に、イギリスの選挙広告が配信されていた事例です。
もちろんイギリス政府が意図してこのような動画サイトに広告を出稿しているわけではありません。しかしイギリス政府があたかも反社会勢力を支援しているかのような印象を与えてしまうのは確かです。
またYouTubeの場合、広告配信をすることで、収入を得ることが可能です。そのためイギリス政府が反社会勢力を間接的に援助することにもなりかねません。こうした事態が発生する可能性を懸念して、他の企業が広告を出稿しないという事態を招きました。
そのためプラットフォームであるYouTubeも、広告を出稿している企業に対して、ブランドセーフティを守る必要性が出てきたのです。こうした事例は広告配信がアドネットワークなどを利用した運用型の広告配信になってきたことが原因です。
運用型広告は「人」に対して広告を配信するため、それぞれのユーザーの好みに合わせた広告を配信できるという強みがあります。しかし意図しないメディアに広告が配信される可能性があるというデメリットがあるわけです。
ブランドセーフティのために必要な対策とは
ブランドセーフティのために必要な対策としては以下の5つが重要です。
・広告配信したくないメディアを除外する
広告配信したくないサイトを指定して除外することもできます。ブラックリストを作成して、そのメディアには広告配信しないようにします。また広告配信の除外はカテゴリーを指定することでも可能です。
たとえばアダルト系や暴力系のカテゴリに属するサイトには広告配信をしないということもできます。キーワードを入れて広告配信を制限することもできますが、キーワードのみで広告配信を制限してしまうため、本来配信すべきメディアに配信できない可能性もあるでしょう。
・指定したメディアのみ広告配信する
指定したメディアに広告配信をしないだけでなく、指定したメディアのみ広告配信することもできます。しかしメディアを指定すると、広告配信先が限定されるため、広告料が高くなるでしょう。
・広告配信先のメディアの分析をする
どのようなメディアに広告が配信されているのか、その分析も必要です。ただ手動での分析には限界があるので、ツールを使った方が効率的に広告配信を管理できるでしょう。
・プライベートマーケットプレイス(PMP)を活用する
PMPは固定単価で質の高いメディアにのみ広告配信をする方法です。メディアを限定しているため、その分費用はかかりますが、配信先が簡単に把握できるため、利用している企業が増えています。
・予約広告を活用する
今主流である広告は運用型広告で人に合わせて広告が配信されます。そのためメディアの内容に関係なく広告が配信されていたわけです。従来の広告は予約広告で、広告の「枠」を購入して広告を配信する形でした。
こうした広告手法はブランドセーフティの文脈で見直されはじめています。自社のサービスにマッチするメディアがあるのであれば、こうした予約広告を検討してもよいでしょう。
ブランドセーフティの対策をしてブランド価値を保とう!
広告を配信することで、サービスが認知されるのではなく、返ってブランド価値が低下したら意味がないですよね。近年、SNSでブランドの価値が下がるような広告配信はすぐに拡散されてしまいます。
ブランドの価値を下げないためにも、どのようなメディアに広告を配信するのか、慎重に検討しましょう。