ファンマーケティングとは?成功事例と成功するポイントについて解説

ファンマーケティングというマーケティングの手法を実施している企業が増えています。ファンマーケティングを取り入れることで、安定した売上が実現できるからです。この記事ではファンマーケティングのメリット・デメリットだけでなく、実施方法と成功事例について解説します。
ファンマーケティングとは
ファンマーケティングとはファンを増やして売上を伸ばしていく手法です。今まではファンを増やすためにマスメディアを利用することが多かったのですが、インターネットの発展とユーザーの好みの多様化により、SNSやwebを使ったファンマーケティングが重視されています。
新規顧客よりも、ファンとなってリピートしてくれる既存顧客を確保するほうが、獲得コストがかからず、売上がアップします。そのためファンマーケティングを導入する企業が増えてきているわけです。
ファンマーケティングが注目される理由
ファンマーケティングが注目されるようになったのは、インターネットの発展と好みの多様化です。各顧客の好みが多様化したことにより、今までのようにマスメディアを使ったマスマーケティングでは、効果をあげることが難しくなりました。
各顧客の好みに合わせたマーケティングを行うためには、一方的な宣伝ではなく、双方向のコミュニケーションが必要です。インターネットの発展により、SNSを活用すれば、顧客とのやり取りが簡単に行えます。SNSは各顧客が商品やサービスを発信しやすくしました。
その情報が商品やサービスの評価に大きな影響を与えています。そのためファンマーケティングを実施し、各顧客に多くの情報を発信してもらうことも必要になっているのです。
ファンマーケティングは、顧客を単なる消費者ではなく、ブランドの共同創造者として位置づけることで、より深いエンゲージメントを築くことを目指しています。
ファンマーケティングのメリット
ファンマーケティングのメリットとしては以下の5つがあります。
売上が安定する
自社のファンが増えることで、商品やサービスを継続的に利用してくれるため、売上が安定します。今まで売上を上げるためには良い商品を作る必要がありました。しかし成熟市場のため、商品そのものでの差別化は難しいのが現状です。そうなると結局、値下げ合戦になり、企業の利益は少なくなり、結果として事業継続が困難になります。
ファンを多く抱えることで、商品やサービスの値段が高くても購入してくれる可能性は高まります。その結果、安定的な売上を維持できるようになるわけです。
口コミで新規顧客を獲得できる
ファンはSNSなどで口コミを拡散してくれます。商品やサービスのファンなため、評価の良い口コミが多いのです。そのためその評価を読んだ人が、新規顧客として商品やサービスを利用してくれる可能性もあります。
広告費の削減につながる
顧客の口コミによって新規顧客が獲得できれば、広告費の削減につながります。またファンが継続的に商品やサービスを利用してくれれば、新規顧客を獲得しなくても売上は安定するでしょう。そのため広告費を多く使って、新規顧客を獲得しなくても良くなる可能性もあります。
またファンが継続的にSNSで口コミなどを投稿して、宣伝してくれる可能性もあります。口コミは信頼度も高いため、広告費をさらに削減できる可能性があるでしょう。
顧客のニーズがわかる
ファンマーケティングを実施することで、顧客との接点が増え、顧客のニーズがわかるようになります。ファンに対してアンケートを実施するなどして、製品やサービスの改善点もわかります。また新商品の開発にも、顧客の声を生かせるでしょう。
ファンの意見を商品やサービスに反映させることで、ファンは自分たちの意見が反映されたと思い、その後も利用してくれるはずです。
従業員エンゲージメントの向上
- ファンからの肯定的なフィードバックや支持は、従業員のモチベーションを高め、仕事への誇りや満足感を向上させます。従業員がブランドのファンになることで、顧客に対してより良いサービスを提供できるようになります。
ファンマーケティングのデメリット
ファンマーケティングには以下のような5つのデメリットがあります。
時間がかかる
ファンを育成するためには時間がかかります。そのためすぐに売上につながることはありません。長期的な視点ではなく、すぐに売上をアップしたい場合は、別の手法を検討した方が良いでしょう。
SNSは炎上リスクがある
ファンマーケティングは顧客との距離が近く、やり取りも頻繁に行われますから、何気ないやり取りでも炎上するリスクはあります。とくにSNSはすぐにそうしたやり取りが拡散されるため、注意が必要です。炎上につながるようなやり取りをしないように、十分注意しましょう。万が一、炎上してしまった場合は、すぐに謝罪して早く事態を収集しましょう。
ファンの期待に応え続ける必要性
ファンマーケティングは、一度ファンになった顧客を維持するために、継続的な努力が必要です。ファンの期待を裏切るような行為があれば、信頼を失い、ブランドイメージを損なう可能性があります。
効果測定の難しさ
ファンマーケティングの効果は、売上などの定量的なデータだけでなく、顧客の感情やブランドへの愛着といった定性的なデータも考慮する必要があります。これらのデータを測定し、効果を評価することは容易ではありません。
コミュニティ管理の負担
ファンコミュニティを運営する場合、コミュニティの活性化やトラブル対応など、管理に多くの時間と労力が必要です。コミュニティが大きくなるほど、管理の負担も増加します。
ファンマーケティングの実施方法
ファンマーケティングの実施方法としては以下のようなものがあります。
ファンコミュニティを開設する
ファンコミュニティとはファン同士が情報交換をする場です。ファン同士の交流の場にもなり、自社のサービスや商品を好きな人たちが集まります。ファン同士のやり取りがメインになるので、企業側がやり取りに加わることはありません。
現在はオンラインコミュニティを簡単に立ち上げられるので、初めての立ち上げる場合でもスムーズに行えるでしょう。
ファンミーティングを行う
ファンミーティングは特定の条件を満たしたファンのみが招待され、企業と顧客とのやり取りが行われます。顧客としてはサービスや商品に対する要望を直接企業側に伝えられますし、企業に選ばれて招待されていることで、特別感が増します。
その結果、商品やサービスに対する愛着度も増していくでしょう。企業側にとっても、企業を支えてくれているファンに対して感謝を伝えられる場としてメリットが多くあります。
SNSのアカウントを運用する
ファンとの接点を増やすためには、SNSのアカウントの運用も必要です。とくに若い世代はSNSのアカウントをほとんどの人が持っています。そのためSNSで情報発信することで、多くの人にアピールできるはずです。
SNSの場合、一方的な情報発信ではなく、双方向でのやり取りが可能です。そのためファンとのやり取りに向いています。うまく運用すれば、ファンとの関係をより深められるでしょう。
ライブ配信を行う
ライブ配信もファンとのコミュニケーションを取る手段として有効です。ライブ配信ではチャットでファンの声が寄せられ、それに答える形で配信を続けられます。視聴者のコメントに合わせて内容も変更できるため、対面と同じような交流ができます。
オフラインのイベントの場合、距離があって参加できないファンでも、ライブ配信であれば参加可能です。そのため全国にいるファンと交流できるのがライブ配信の魅力です。
モニター体験に参加してもらう
ファンにモニター体験に参加してもらう方法もあります。顧客にサービスや商品を利用してもらい、より理解を深めてもらうことが狙いです。SNSなどへの投稿を条件に、商品やサービスを利用してもらうようにすれば、情報の拡散もできます。その結果、新規顧客の獲得につながるケースもあるでしょう。
クラウドファンディングを実施する
最近では商品やサービスをリリースする前に、クラウドファンディングで意見収集をする企業が増えています。そうした意見をもとに実際のサービスや商品を改善していきます。さらにクラウドファンディングの場合、商品やサービスそのものの価値よりもプロジェクトの背景に共感して支援してくれる人が多いでしょう。
その結果、クラウドファンディングで商品やサービスを販売することで、プロジェクトに共感するファンを集めることも可能です。また資金調達も可能なため、低リスクで事業を始めることもでき、ユーザーから集めた資金の額が表示されているため、ブランディングのための資料として利用できます。
サブスクリプション運営
サブスクリプション運営もファンマーケティングの手法の一つです。サブスクリプション型のサービスを利用する会員に対して、特典をつけるなどしてお得感を出すことで、サービスや商品を継続的に利用してくれます。また企業に対するイメージアップにもつながり、ブランディングの効果もあるでしょう。
メルマガの配信
メルマガの配信もファンマーケティングの手法の一つです。メルマガ会員に対してお得な情報を流して、商品やサービスを利用してもらいます。メール会員限定特典や今だけお得な情報などを流すことで、ブランディングに役立つでしょう。
ファンマーケティングの成功事例
ファンマーケティングに成功している企業は多いですが、その中でもとくに注目の3つの事例を紹介します。
ワークマン
ワークマンは、ワークマン公式アンバサダーと一緒に商品開発やプロモーション活動を行っています。ワークマン公式アンバサダーになっても金銭がもらえるわけではありませんが、新商品をいち早く見られたり、アンバサダーのブログのPV数や動画の再生数を上げることに貢献してくれたりします。
アンバサダーになってもらうために、社員自らが現地に出向いて話をすることもあるようです。SNS上の投稿もチェックして、アンバサダーになってもらうように声掛けもしています。
スノーピーク
スノーピークはキャンプ用品を中心に開発・製造・販売をする会社です。スノーピークはファンも参加するキャンプイベントを開催しています。年間の購入金額が基準以上の人だけが参加できるイベントで、ファンとスタッフが一緒に参加。ブランドや商品について意見を交換する場となっています。
またFacebookコミュニティではファンが日常のキャンプの様子を投稿しており、ファン同士の交流もあります。
ヤッホーブルーイング
ヤッホーブルーイングはクラフトビールを製造・販売している会社で、ファンとのコミュニケーションを継続的に行うことで、ECサイトでの販売が増えたとのこと。ファンが一堂に集まる宴が開催され、多くのファンが参加しています。
ファンマーケティングを成功に導くポイント
ファンマーケティングを成功に導くポイントは以下の10こです。
ファンの定義をする
まずファンの定義を明確に行いましょう。ファンは単にサービスや商品を多く利用しているだけではありません。商品やサービスにどれだけ愛着を持っているかも重要な指標になります。これらは「購買データ」と「感情データ」と言われ、それぞれのデータが必要です。
この2つのデータをどのように組み合わせるかは企業によって違います。自社にとってのファンの定義を、データを使って明確にしておきましょう。
ファンのニーズを正確に把握する
ファンの定義がしっかりとできたらファンのニーズを把握する必要があります。ファンのニーズを把握するには、インタビューやモニター募集で行えます。またSNSやファンコミュニティがあれば、ファンとのやり取りを通じてニーズを把握することも可能でしょう。
一人ひとりのファンの声を集めることで、新商品の開発や既存商品の改善に役立ちます。またファンの声がサービスや商品の改善に反映されれば、顧客満足度も向上するでしょう。
ファンとやり取りできるタッチポイントを複数持つ
ファンとのやり取りができるタッチポイントも複数持つ必要があります。なぜならファンが特定のチャネルに集中しているとは限らないからです。そのため複数のタッチポイントを作って、同時に行っていく必要があります。
ただ人的リソースの問題もあるので、どれも中途半端に終わるのであれば、ある程度チャネルを絞って実施した方がいいでしょう。
ファンとのコミュニケーションを密に行う
ファンとのコミュニケーションを密に行う必要もあります。単に情報を発信するだけでなく、SNSなどを通してファンと双方向のやり取りをする必要があります。ファンミーティングはオンラインだけでなく、オフラインでの開催も視野に入れるべきです。
ファン同士が交流できる場を提供する
ファン同士が交流できる場を準備するのも大事です。ファン同士で楽しく交流できる場があれば、新しくファンになるユーザーも出てくるはずです。ファンしか参加できない交流の場を作っていきましょう。
ブランドの価値観を明確にする
ファンは、ブランドの製品やサービスだけでなく、そのブランドが持つ価値観に共感してファンになります。ブランドの価値観を明確にし、ファンと共有することが重要です。
顧客体験(CX)の向上
ファンマーケティングは、顧客がブランドと関わるすべての接点(タッチポイント)で、一貫性のあるポジティブな体験を提供することが重要です。顧客体験を向上させることで、顧客満足度を高め、ファンを増やします。
従業員エンゲージメントの向上
従業員がブランドのファンになることで、顧客に対してより良いサービスを提供できるようになります。従業員エンゲージメントを高めることで、ファンマーケティングの効果を最大化できます。
データ分析と効果測定
ファンマーケティングの効果を測定し、改善するために、データ分析が重要です。顧客の行動や感情に関するデータを収集・分析し、施策の効果を評価することで、より効果的なファンマーケティングを実施できます。
長期的な視点と継続的な改善
ファンマーケティングは、短期的な成果を求めるのではなく、長期的な視点で取り組むことが重要です。市場や顧客のニーズは常に変化するため、ファンマーケティングも継続的に改善していく必要があります。
ファンマーケティングを行う際の注意点
ファンマーケティングを行う際には以下の点に注意する必要があります。
ファン同士の交流を管理する必要がある
ファン同士の交流の場を提供したら終わりではありません。交流について管理する必要があります。そうしなければ一部の心無いユーザーによって、交流の場が壊されてしまう可能性もあります。ルールを設けて、適切に管理しましょう。
ヘビーユーザー=ファンというわけではない
ヘビーユーザーは多くの商品やサービスを購入してくれますが、必ずしもファンというわけではありません。場所が近いから、値段が安いからという意理由で、商品やサービスを購入している場合もあるからです。これは商品やサービスに愛着を持っているファンとは違います。
ブランドやサービスにどれくらい愛着を持っているかが、ファンの基準ですから、購入金額だけでファンかどうかを判断するのはやめましょう。
まとめ
ここまでファンマーケティングの内容と実施方法、成功のためのポイントについて解説してきました。ファンマーケティングは多くの企業が実施していますが、すぐに成果が出るものではありません。長期的な視点にたって、実施していきましょう。
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