コールセンターツールとは?機能・種類・選び方を解説

コールセンターを社内に作りたいとなった場合、コールセンターシステム(コールセンターツール)を導入する必要があります。しかしコールセンターシステムにはさまざまな機能があり、自社に合ったコールセンターシステムを導入しなければなりません。
多くのコールセンターシステムがサービスとして提供されているものの、簡単に導入できるかというと難しい部分があります。しかしAmazon Connectを活用すれば、簡単にコールセンターが導入できます。
そこでこの記事ではコールセンターシステムの説明と必要な機能、種類、導入形態ごとの費用相場、選び方のポイントに加えて、Amazon Connectの紹介もします。
コールセンターが抱える課題
コールセンターが抱える課題としては人材不足が上げられます。コールセンターの仕事は大変だという認識があるため、人材が集まりません。また人材を確保したとしても離職率が高く、人材の定着も課題となっています。
さらに近年は働き方の多様化にともない、コールセンターを在宅でも運用できる仕組みに変えていくケースが増えています。そのためテレワークでコールセンターが実施できるようにコールセンターのクラウド化が進んでいます。
「Amazon Connect」のようにソフトフォンで運用できれば、電話回線を引いて固定電話で対応する必要がなくなります。
コールセンターツール(システム)とは
コールセンターツールとコールセンターシステムは、ほぼ同じ意味で使われる言葉です。コールセンター業務に必要な機能である発信、通話録音、通話履歴の管理などの機能を持ったシステムのことを指します。
コールセンターシステムの多くが、自動音声応答やお客様からの電話を受けオペレーターに自動的に振り分ける機能を持っています。
コールセンターシステムは1つのシステムで完結するものではなく、複数のシステムを組み合わせてコールセンターシステムとして使われることが多いです。たとえば顧客管理システムであるCRMとCTIシステム、PBXなどを組み合わせて実現します。
コールセンターツールに必要な機能
コールセンターを導入する際に必要な機能はどのようなものでしょうか。ここでは必要な機能として6つ紹介します。
着信した電話をオペレーターに振り分ける(PBX)
コールセンターでは1つの電話番号に複数の外線がかかってきます。これらの外線を複数のオペレーターに振り分ける機能が必要です。こちらがうまくいかないと、お客様が電話をかけてもなかなかつながらないことになります。
お客様の電話に自動音声で応答する
コールセンターシステムでは、自動音声で応答するシステムが必要です。お客様に問い合わせ内容を入力していただき、目的に合ったオペレーターにつなげます。
通話を録音する
コールセンターでは通話を録音する機能が必要です。通話記録をもとに内容の確認やオペレーターの対応が適切かどうかなど振り返りが可能です。また音声データをテキスト化して分析することもできるでしょう。
顧客情報を記録する(CRM)
お客様から問い合わせがあったらその内容を記録しておかなければなりません。記録する内容としては個人情報だけではなく、前回どのような内容で問い合わせをしたのかまで記録しておけば、次回の問い合わせの際に対応がスムーズに行きます。
コンピュータと電話を接続する(CTIシステム)
コールセンターではコンピューターと電話を接続する必要があります。コンピューターと電話を接続することで、顧客情報を見ながら電話対応が可能です。過去の対応履歴もわかるため、お客様への対応がスムーズに行えます。
よくある質問を蓄積・共有する(FAQ・ナレッジ機能)
問い合わせ内容や回答をナレッジとして蓄積し、オペレーター間で共有する機能です。経験の浅いオペレーターでも過去の対応事例を検索しながら答えられるため、対応品質のばらつきを抑えられます。近年ではこのFAQ機能単体を専門に扱うシステムも増えており、コールセンターシステムと組み合わせて導入するケースも一般的になっています。
コールセンターツールの種類
コールセンターシステムの種類には、主に以下の3つがあります。
インバウンド型
インバウンド型は、お客様からの電話を受けるのが主な仕事のコールセンターです。そのため問い合わせ等で着信した電話を、オペレーターに振り分ける機能の充実したサービスが多いです。
またすぐにオペレーターが対応するのではなく、自動音声で対応する機能もあります。オペレーターのスキルや稼働状況によっても、電話を振り分けることが可能です。
アウトバウンド型
アウトバウンド型とは、コールセンターから顧客に電話をするのが主な仕事です。つまり発信機能に特化したシステムです。そのため画面上から電話を発信できたり、自動で電話をかけられる機能が付いています。
インバウンド・アウトバウンド兼用型
問い合わせ対応と架電営業の両方を1つのシステムで行いたい場合に向いているのが兼用型です。受電・架電の両機能をバランスよく備えており、部署ごとに用途を分けて運用したい企業や、業務内容が変化しやすい企業に選ばれています。
導入形態で選ぶ:クラウド型とオンプレミス型
コールセンターシステムの導入形態には、大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。
クラウド型
クラウド型は、システムを提供する企業のサーバーを利用する形態です。自社でサーバーを設置する必要がなく、ネットワーク環境さえあればすぐに利用を開始できます。
初期費用を抑えられ、テレワークにも対応しやすいことから、近年主流になっている導入形態です。一方で、提供会社側の仕様に依存するためカスタマイズの自由度は限られる点に注意が必要です。
オンプレミス型
オンプレミス型は、自社内にサーバーを設置してシステムを構築する形態です。自社の業務内容に合わせて柔軟にカスタマイズでき、外部ネットワークを経由しないためセキュリティ面での強度も高くなります。
ただしサーバーの購入やシステム開発が必要になるため、初期費用や導入期間が大きくなりやすく、運用には専門知識を持った人材の確保も欠かせません。
コールセンターツールの費用相場
費用相場は導入形態によって大きく異なります。
クラウド型の場合、初期費用は無料〜数十万円程度、月額料金は1オペレーター(席)あたり5,000円〜35,000円程度が目安とされています。録音機能やAI分析、外部システム連携などをオプションで追加すると、その分費用が加算されるケースが一般的です。
オンプレミス型の場合、初期費用は規模にもよりますが数十万円〜数千万円規模になることも珍しくありません。運用開始後も保守・メンテナンス費用が継続的に発生し、その相場はシステム構築費用の5%〜15%程度が目安とされています。
いずれの形態でも、料金体系は提供会社によって「席数課金」「ID課金」「同時通話数(チャネル)課金」など基準が異なるため、自社の運用スタイルに合った課金方式かどうかを確認することが重要です。
コールセンターツールを選ぶ際の比較ポイント
数あるコールセンターシステムの中から自社に合ったものを選ぶには、以下の観点で比較するのがおすすめです。
- 業務内容に合っているか:インバウンド・アウトバウンド・兼用のいずれの業務が中心かによって、必要な機能は変わります。
- 導入規模と拡張性:現在の席数だけでなく、将来的な増員や事業拡大にも対応できるかを確認しましょう。
- 他システムとの連携性:既存のCRMや営業支援ツールと連携できるかどうかは、業務効率を大きく左右します。
- セキュリティとコンプライアンス:個人情報を扱う以上、通信の暗号化やアクセス制限など、セキュリティ体制の確認は欠かせません。
- サポート体制:導入時の初期設定支援や、トラブル発生時の対応スピードも比較材料になります。
- 音声品質と通信環境:クラウド型の場合はとくに、通話品質がネットワーク環境に左右されやすいため、事前のトライアルでの確認が有効です。
近年注目されるAI活用の広がり
コールセンターシステムの分野では、AIを活用した機能が急速に普及しています。代表的なものは以下の3つです。
- 通話の自動文字起こし・要約:通話内容を音声認識でテキスト化し、AIが自動で要約することで、オペレーターの後処理時間を短縮できます。
- AIによる自動応答(ボイスボット):定型的な問い合わせであれば、AIが自動で音声応答を行い、オペレーターの負担を減らせます。
- 応対品質の自動評価・感情分析:通話内容をAIが分析し、応対品質の評価やクレームの兆候検知などに活用する動きも広がっています。
こうしたAI機能は、これから紹介するAmazon Connectのようなクラウド型のコンタクトセンターサービスと組み合わせることで、より効果を発揮しやすくなっています。
Amazon Connectとは
Amazon Connectとは、AWSの提供するクラウド型コンタクトセンターサービスです。Amazon Connectを導入すれば、コールセンター機能が簡単に実現できます。
コールセンターを導入するためには、先ほど述べた機能が必要です。今までこうした機能を導入するには時間がかかり大変でした。しかしAmazon Connectなら簡単にコールセンターを導入できます。
Amazon Connectは、複雑な設定が不要で、対応のフローの設計やスタッフの管理等がドラッグ&ドロップするだけでできるという非常に簡単なシステムです。
また他の顧客管理システムや通話録音システムとの連動もできます。初期費用が無料で利用できるのも大変な魅力です。
Amazon Connectの特徴や機能
Amazon Connectには以下の5つの特徴や機能があります。
コンタクトセンターの機能が導入できる
Amazon Connectにはコンタクトセンター機能があるため、コールセンターとしても活用できます。コンタクトセンターとは、電話以外のメールやウェブ、SNSなどの手段を使って、顧客対応をする窓口のことです。
そのためコールセンターに代わって、コンタクトセンターを設置する企業も増えています。
コンタクトセンターは前述したコールセンターに必要な機能を含んでおり、PBXやCTI、さらには録音・分析機能も導入できます。そのため簡単にコールセンターが導入できるというわけです。
具体的には、着信と同時にオペレーターの画面へ氏名や過去の問い合わせ履歴を自動表示する「顧客情報ポップアップ」、問い合わせ内容に応じてオペレーターを自動で振り分ける「キュー管理・スキルルーティング」、通話状況やオペレーターの稼働状況をリアルタイム・過去データの両方で可視化する「ダッシュボード分析」といった機能が標準で用意されています。
オムニチャネル対応
Amazon Connectはコンタクトセンター機能が備わっているため、電話対応をするコールセンターとしての機能だけでなく、メールやSNS、チャットなどで顧客対応できます。
コールセンターとして導入するのではなく、コンタクトセンターとして活用したい企業にとっては、大変便利な機能です。
ノーコードでコンタクトフロー設計が可能
Amazon Connectはコンタクトフロービルダーがあるため、プログラミングの知識が無くてもコンタクトフロー設計ができます。そのためシステム担当者に依頼しなくても設計の変更ができるため、運用や改善が迅速に行えます。
生成AIアシスタント「Amazon Q in Connect」による応対支援
Amazon Connectには、生成AIアシスタント「Amazon Q in Connect」が組み込まれています。
顧客との会話内容をAIがリアルタイムで認識し、関連するナレッジ(マニュアルやFAQなど)を自動で要約してオペレーターの画面に表示したり、オペレーターがAIに質問すると社内ドキュメントを検索して回答したりする機能です。
回答の根拠になる情報が見つからない場合は無理に回答を生成しない設計になっており、事実と異なる内容を提示してしまうリスクを抑えられている点も特徴です。
あわせて、通話内容から顧客の感情を分析し、応対品質の評価やフィードバックに活用する機能も備えています。
音声認識AI「Amazon Transcribe」との連携により、通話内容の自動文字起こしにも対応しており、対応履歴の記録や品質チェック、ナレッジ作成などに活用できます。
主要な業務システムとの連携
Amazon Connectは、Salesforce、Zendesk、ServiceNow、kintoneといった主要なCRM・チケット管理システムと連携できます。
通話履歴や顧客情報を既存の業務システム側に自動で反映できるため、CRMを別途導入済みの企業でも、電話まわりの機能だけをAmazon Connectに置き換えるといった使い方が可能です。
Amazon Connectを導入するメリット
Amazon Connectを導入するメリットとしては、以下の4つがあります。
- すぐに導入できる:Amazon Connectは簡単にシステムが構築できるため、すぐに使いはじめられます。システム開発も手間がかからないのは大きなメリットです。
- 無料ではじめられる:Amazon Connectの導入そのものは無料です。また月額利用料も使った分だけ請求される従量課金制なので、余計な費用がかかりません。前払いや長期契約、最低月額料金も不要です。
- 利用状況に合わせて柔軟に対応できる:先ほども述べた通り、Amazon Connectは設定が非常に楽なため、利用条件に合わせて環境構築しなおせます。使いながらカスタマイズしていけるのは大きなメリットです。
- セキュリティが強固:Amazon Connectはセキュリティが非常に強固です。個人情報を扱うシステムとして大きなメリットです。
- 耐障害性・信頼性が高い:世界各地のデータセンター(リージョン・アベイラビリティゾーン)を活用しているため、一部で障害が発生しても他のリージョンには影響が出にくい設計です。SLA(サービス品質保証)99.99%という高い信頼性が確保されています。
導入時に知っておきたい注意点
コールセンターツールの導入にあたっては、メリットだけでなく次のような点も理解しておくと安心です。
- 初期設定や運用設計には手間がかかる:クラウド型は導入自体は簡単でも、対応フローの設計やオペレーターへの運用ルールの周知には一定の時間がかかります。
- オペレーターのITリテラシーによって定着度が変わる:シンプルな操作画面のシステムであっても、慣れるまでのサポート体制を用意しておくとスムーズです。
- 従量課金制はコストの見通しが立てにくい面がある:Amazon Connectのような従量課金制は、閑散期にはコストを抑えられる一方、コール数が急増すると想定より費用がかさむこともあります。導入前に自社の想定コール数をもとにおおよその料金シミュレーションをしておくと安心です。
Amazon Connect特有の注意点
Amazon Connectを検討する際は、次のような特有の制約も押さえておくと安心です。
- 既存の電話番号をそのまま移行できない:現在使っている電話番号をAmazon Connectへ直接移管することはできません。乗り換えの場合は、既存番号からAmazon Connectの新しい番号へ転送する仕組みを別途用意する必要があり、とくに発信時にお客様側へ表示される番号が変わる点には注意が必要です。
- 通話品質がネット回線の状況に左右される:Amazon Connectはインターネット回線を利用するため、回線状況によっては音声が乱れたり遅延が発生したりする可能性があります。実際の利用者からも「ネット回線を使用するため状況次第では音声品質にも影響が出る」という声が挙がっています。
- 設計・設定の自由度が高い分、複雑になりやすい:IVRのフローを細かくカスタマイズしたり、スキルルーティングを複雑な条件で設定したりする場合、設定項目が多岐にわたり、初めて扱う場合は構成が複雑に感じられることがあります。
- 通話料金は基本料金とは別に発生する:Amazon Connectの利用料金には、電話番号の保持料に加えて通話時間に応じた従量料金が別途かかります。0AB-J番号かフリーダイヤル番号かによっても単価が異なるため、想定される通話量をもとに事前に試算しておくことをおすすめします。
Amazon Connectが向いている企業・向いていない企業
Amazon Connectは万能というより、企業のIT体制によって恩恵の大きさが変わるツールです。
コール数の変動が大きい事業、リモート・分散型のオペレーター体制、将来的に生成AIによる応対支援や感情分析まで活用を広げたい企業には、コスト効率と拡張性の面で強みを発揮します。小規模から始めて、必要に応じて大規模までスケールさせやすい点も特徴です。
一方で、ノーコードのフロービルダーがあるとはいえ、通話録音の保存先としてAmazon S3を設定したり、通話データの分析にAmazon QuickSightやKinesisを連携させたりする場面では、AWSのサービス構成や権限管理についての理解が求められます。
社内にAWSに詳しい担当者がいない場合や、電話一本で完結するような手厚い日本語サポートを重視する場合は、AWSパートナー企業による導入支援を活用するか、国内ベンダーが提供するコールセンターシステムと比較検討することをおすすめします。
コールセンターを簡単に導入したいならAmazon Connectで!
コールセンターを簡単に導入したい場合はAmazon Connectがオススメです。先ほども述べた通り、Amazon Connectであれば導入コストもかからず、システムを柔軟に対応できます。
クラウド型・オンプレミス型それぞれの特徴や費用相場を踏まえたうえで、自社の業務内容や規模に合った選択をすることが大切です。これからコールセンターを導入してみたいという方は、ぜひAmazon Connectを試してみてください。
コールデータバンクは電話成果を含めた広告効果を100%計測し、すべての成果に至るマーケティングデータを一元管理、『広告運用改善』と『顧客管理改善』ができるコールトラッキングシステムです。コールデータバンクであれば、広告からの入電も計測できます。
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